あなたが幼稚園児と話すときに難しい言葉を使うでしょうか。きっと、幼稚園児にもわかりやすい言葉を使ったり、やさしい口調で語りかけるでしょう。それは、あなたが幼稚園児に向けて、伝え方を意識的に工夫しているからです。同じように、就職活動で出会う社会人に対しても、あなたは伝え方を工夫しなければなりません。ただし、あなたは会社で働いたことがないので、どのように社会人に伝えていけば良いかわからないと思います。そのわからない状況を埋めるのは想像力です。
まず、就職活動の登場人物はどのような人かを考えてみましょう。あなたと選考のやりとりを行うのは、人事部の「採用担当者」がメインになります。説明会の座談会では「現場社員」と会話することもあるでしょう。さらに面接では他の「現場社員」や「管理職」、「役員」とも接する機会もあるでしょう。ここで考えて欲しいのは、その方たちが年間を通じて、どれだけ選考に関わっているかです。特に考えて欲しいのは面接官です。一人の面接官が年間を通じて、面接に関わる日数はどれくらいでしょうか?どんなに多くても30日はないでしょう。しかも、他の業務も同時に行っています。その会社でのメイン業務は決して面接ではないからです。普段、学生と話す機会もほとんどないでしょう。そのため、サークルやバイト、部活の内容を話しても、ポイントをしっかりと説明しないと面接官が理解できない状況になる可能性が高いです。それでは、どのようなことを伝えれば、面接官の理解が促進するのでしょうか?それは数値情報です。社会人は日々数字を使いながら仕事をしております。売り上げや影響範囲、課題の数など、数字を使って誰かに説明したり、指示を受けたり、交渉しているのです。例えば、あなたのサークルが学内で優勝したとします。その出場チームが5チームなのか、50チームなのかで全く、聞き手側の印象は変わります。また、ゼミの発表会でプレゼンを行ったとします。その時の聴衆が20名なのか、200名なのかでも印象は変わるでしょう。昨年の結果と比較する数値も面接官には伝わりやすいものです。あなたの強みや自己PR、ガクチカなどには、インパクトのある数値や相手の理解を促進する数値を組み込みましょう。面接官が数値情報に興味を持てば、さらにあなたのアピールポイントを聞き出そうと追加質問が増えます。そこで、数値情報の根拠をしっかり伝えきれば、高評価につながるはずです。また、数値情報は他の関係者にも説明しやすい特徴があります。面接官には次の面接官に合格させた理由を伝える説明責任が発生します。その時に「この学生は100人中3位の成績を出して、そのために独自の工夫もしている。」と伝えれば、次の面接官も納得できますし、あなたの良い事前情報が次の面接官にも連携しやすくなります。このように数値情報等を使い、面接官が理解しやすい話ができるように意識することが肝心です。
【21卒向け】就職活動やインターンイベント、セミナーに簡単登録
文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー9万以上)
著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム