内定を獲得するための自己分析で大切なこと
・過去のエピソードを掘り下げて具体性を持たせる
・他者からのフィードバックを取り入れて、多角的に自分を理解する
・他者へフィードバックを行うことで、新たな気付きを得る
就活において自己分析は、自分を知り、企業に自分をどう伝えるかを考える土台です。
しかし、自己分析は単に「自分はこんな人だ」と結論付けるだけでは、具体性や説得力に欠け、面接でのアピールとしても弱くなりがちです。
また、他者からのフィードバックを得て自分を深く知ることも大切なポイントです。
以下では、自己分析が抽象的に終わらないための具体的なコツや、他者からフィードバックを得る方法とその際の注意点を詳しく解説します。
自己分析を行うことで、自分の強みや弱み、価値観を明確にし、面接での自己PRや志望動機に活かすことが目的です。
しかし、表面的な「私は協調性がある」「リーダーシップがある」といった抽象的な表現では、採用担当者に伝わりにくくなります。
具体性を持たせ、説得力を高めることが重要です。
■過去のエピソードを掘り下げる
自分の特性や価値観を深掘りするには、過去の経験を振り返り、具体的なエピソードに基づく分析を行うことが有効です。
例えば、学生時代に打ち込んだことや、困難を乗り越えた経験、アルバイトやインターンでの実績をピックアップします。
その経験の中で自分が取った行動や結果を整理し、何を大切にして行動したのか、どのように周りに影響を与えたのかを詳細に考えていきましょう。
■「なぜ?」を繰り返す
エピソードを整理したら、その時の行動や判断に対して「なぜそうしたのか」を繰り返し問いかけることが重要です。
「なぜそう感じたのか」「なぜそれを選んだのか」といった問いを重ねることで、自分が持つ根本的な価値観や行動パターンを把握できます。
これにより「協調性がある」ではなく、「チームの意見を尊重し、自分から発言しない人にも意見を求める姿勢」があるといった具体的なアピールポイントを見つけることができるでしょう。
例えば「私はリーダーシップがある」と自覚している場合、リーダーシップの意味をさらに掘り下げます。
「リーダーとして皆の意見を調整し、目標達成に導くのが得意」と考えるなら、「なぜそう思ったか」「どんな行動をしたか」を振り返ります。
具体的には、「アルバイトのシフト調整を率先して行い、メンバーの負担が均等になるように工夫した」といった具体的なエピソードがあれば、説得力が増すでしょう。
自己分析を深める上で、自分では気付かない特性や価値観を他者の視点から知ることは非常に役立ちます。
自分の見解だけでなく、他者の意見を取り入れることで、多角的に自分を理解しやすくなります。
■信頼できる人にお願いする
フィードバックをもらう際には、できるだけ自分のことをよく知っていて、信頼できる人に依頼しましょう。
友人や家族、アルバイト先の上司、大学のゼミ仲間など、いろいろな視点から自分を評価してもらうと効果的です。
■具体的な質問をする
「私の長所は何ですか?」などの抽象的な質問ではなく、
「私が一緒にいるとき、どんなことに気を配っていると感じますか?」や「あなたが私のことを尊敬していると感じる場面はありますか?」など、具体的な質問をするとフィードバックも具体的になります。
抽象的な質問を避け、具体的な場面や行動に基づく評価をもらうことで、より実践的な自己分析が可能になります。
■フィードバックを整理し、自己理解を深める
もらった意見はメモにまとめ、複数の人からのフィードバックを比較しましょう。
同じ意見が多い項目や、異なる意見がある項目を整理することで、自分でも気づかなかった特徴が見えてきます。
自己理解の精度を高めるためにも、整理したフィードバックを元に、自己分析をさらに深めていきましょう。
例えば、「普段から場を和ませてくれるよね」という意見が複数の人から出た場合、これは「ムードメーカーとしての役割を自然と担っている」という強みと捉えられます。
自分では気づかない特性であっても、他者の意見を通じて自己理解を広げることができるのです。
自分も他者のフィードバックに協力することで、自己分析力や洞察力が向上します。
相手を評価することで、自分の考えや行動にも新たな気づきを得ることができ、就活での自己PRや面接での回答にも役立つ視点を身に付けられます。
■客観的な事実に基づくフィードバックを心掛ける
他者にフィードバックを行う際には、具体的なエピソードや行動に基づいて評価することが大切です。
例えば「あなたはよくチームの意見を聞く」という評価に対しても、「前回のプロジェクトでは、進んで他のメンバーの意見を集め、アイデアをまとめていた」という具体的な事例を含めると、
相手にとっても理解しやすく、役立つフィードバックになります。
■ポジティブな視点で伝える
他者の改善点を指摘する際も、ポジティブな視点から伝えることが大切です。
例えば「少し自己主張が強すぎる」と感じた場合も、「あなたの意見が明確で頼りがいがあるが、他の意見を取り入れるとさらに良い」といったフィードバックに変えることで、相手も前向きに受け入れやすくなります。
■具体的な改善点も提案する
相手にとってフィードバックが実り多いものとなるよう、具体的な改善点や行動を提案しましょう。
例えば、「もっと周りと協調するために、他の人の意見を先に聞く姿勢が加わるとより円滑に進むと思う」など、具体的な改善アドバイスがあると役立ちます。
ある友人が「チームでのコミュニケーションが上手い」と感じているなら、
「あなたがチームの会話を活性化してくれるおかげで、プロジェクトが楽しく進行している。さらに、他のメンバーの意見を積極的に聞く場面が増えると、もっと良いアイデアが出てくるかもしれない」というフィードバックが効果的です。
自己分析を深めるには、具体的なエピソードに基づき、他者からの意見も取り入れることが重要です。
さらに、他者にフィードバックを行うことで、自己理解を高めるための視点が広がります。
自己分析が抽象的に終わらないように「なぜ?」を繰り返し、他者の意見を取り入れ、具体的なエピソードで表現する力を養うことが、就活においても強力なアピールポイントになるでしょう。
文:丸山 智士(就活系X(Twitter):就活生に知られたくないっ!※フォロワー8万以上)
著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム
就職活動やインターンイベント、セミナーに簡単登録
→新規会員登録・エントリーはこちらから