入社後に「成長できる環境」をどう見極める?
企画者が教えるインターン活用ポイント
不安定な時代だからこそ、「個の力」の重要性を感じている人は多いはず。これからの就職活動で見つけたいのは、自分の力を最大限に伸ばせる会社、ビジネスパーソンとして存分に成長できる会社だ。では、そんな就職先を見つけるために、インターンシップ参加はどう役立つの……?国内のリーディングカンパニーでインターンシッププログラムの企画を担当している大人たちに、入社後に成長できる会社を見極めるためのインターン活用ポイントを聞いてみた。
マーケティングリサーチのパイオニアとして、国内1位、世界10位の売上高を誇る。国内で唯一、全国の販売と購買のデータを保有している。※ランキングの出典:Global Research Business Network調べ
実際の例を挙げると、「ある歯磨き粉の売り上げを伸ばすには」というテーマで、売り上げ推移、購買経路、購入者属性、競合製品の動向、外部要因の変動など、さまざまな角度からデータを分析しました。こうした情報収集を経て切り口を決定します。その時、ほとんどのチームが着目したカテゴリーが「口臭予防」です。このカテゴリーのみ異常な伸びを示しており、あるチームは「口臭予防になる新製品の提案」を結論としました。しかし、さらにデータを深掘りしていくと、売り上げが伸びていたのはカテゴリー全体ではなく、特定の製品だけ。つまり、「口臭予防全体が伸びている」という仮説は成立しません。論理的思考のみならず、生活者の使用シーンを想像するセンスも重要な要素。この二つを掛け合わせ、PDCAを回していきます。そうすることで、目先の課題解決ではなく、目指すべきゴールが発見できる。これこそ私たちが体感してもらいたいこと。課題を自ら抽出し、検証を繰り返すことが、どのビジネスにおいても肝要です。
マーケティングの知識やデータ分析の経験はいりません。論理と発想、左脳と右脳をフルに活用することで、製品と生活者の接点をどう生み出すかを突き詰めていく。脳に汗をかくほど考え抜く経験こそが、今後のあなたの成長を後押ししてくれるはずです。
当社ではあえて「簡単に質問をしないでください」と冒頭にお伝えします。それは自分で考え抜く経験をしてほしいから。自分で考え抜き、最後に意見をもらうと、その差が分かり、伸びしろを把握できるはずです
普段、発言をしない人は積極的に意見をしたり、データに触れたことがない人は中心となって分析をしたり。今までとは違う言動をすることで、新しい自分のポテンシャルに気付き、成長の幅が広がるでしょう