2018/10/27 更新 コニカミノルタ株式会社

画像認識技術でIoT時代をリード 世界のワークプレイス変革に挑む

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Tech領域で仕掛ける「Newチャレンジ」を一挙公開!
日本の未来を変える、最新ビジネストレンド
近年、「デジタルトランスフォーメーション」という言葉が注目を集めている。人工知能やIoTなど、先端技術の活用によってビジネストレンドは一変し、世の中には新たな価値が数多く誕生。テクノロジー領域の進化を担う企業の成長は目覚しい。そんな、“日本の未来を変える”現場で働く技術分野のプロフェッショナルたちは、何を見据え、どんな挑戦に挑んでいるのか。各社のミッションを聞いた。

コニカミノルタ

執行役 IoTサービスPF開発統括部 統括部長 江口 俊哉氏

えぐち・としや/1989年コニカ株式会社に入社。写真印刷機器、情報機器などのシステムLSI開発やデジタルカメラ、医療機器のシステム設計に従事。カメラ・複写機を主力とする精密機器メーカーであるミノルタ株式会社と経営統合後の2010年、システム技術研究所アーキテクチ ャ開発室長としてデジタル複合機のシステムアーキテクチャ開発に携わる。その後、新規事業領域の先端技術を担うシステム技術開発センター長を経て、17年に現職である執行役IoTサービ スPF開発統括部統括部長に就任

労働力不足や高齢化社会による介護問題、環境問題に医療格差など課題が山積されている昨今、あらゆる業界でICT(情報通信技術)の進歩による変革が進んでいます。2003年にコニカ株式会社とミノルタ株式会社間で経営統合が行われ、06年には創業事業だった写真関連事業から戦略的な撤退をした私たちコニカミノルタは、“変革に強い企業”という自負があります。時代の移り変わりを先読みし絶えず変化を繰り返してきた当社は14年、ついにメーカーとしての枠を超えるトランスフォームに足を踏み入れました。それはビジネススタイルのシフトです。クライアントニーズが多様化する中で、私たちはメーカーという立場にとらわれず、ICTサービスプロバイダーとして新たなIoTビジネスの創出と共に各種の課題解決を行うべく、かじを切ったのです。
今、IoTサービスPF開発統括部で行っている取り組みは、クラウドやエッジデバイスなどのシステム開発や、画像認識ディープラーニング(DL)、データアナリティクスなどのAI技術開発とさまざまです。IoTサービスPF開発統括部は全社横断機能として事業部門と共に独自のIoTビジネス創出を目指しており、17年に発表したWorkplace Hub』(WPH)はまさにその第一歩です。MFP(複合機)機能を併設するWPHは、リアルタイムでのデータ処理やセキュリティー対応を可能とし、オフィス内のITシステムの統合管理、働き方や業務効率化を担う新しいIoTプラットフォームです。これは、働き方改革を迫られている日本企業にとって、各業界の働く現場に一石を投じるサービスになるはずです。 
画像IoTサービスの例としては、高齢化社会という問題に対して人手不足が深刻化している介護業界にスポットを当て、介護士の業務負荷軽減を画像認識DLやセンシング技術を用いたIoTの技術力で実現させています。天井に取り付けたカメラが入居者の状態を自動分析し、必要に応じて介護士に伝達。定期巡回せずとも逐一状態を把握でき、かつエビデンスも残る。今まで気づくことができなかった事故も未然に防ぐということを可能にしています。ほかにもPOSシステムで管理してきた店舗での顧客購買行動の認識、病理検査自動化のための細胞認識、工場プラントのガス検知や製品最終検査の自動化など、画像認識DLは今後応用できる分野が圧倒的に広い点が特徴的です。オフィスだけではなくヘルスケア、バイオ、デジタルマニュファクチャリングなどにも展開していくことで、多様なニーズへ応えていきたいと思っています。
一方、技術やサービスの力でクライアントの課題解決を行い、世の中にインパクトを与えるゲームチェンジャーとなるための挑戦をした裏には、もちろん課題もありました。AI技術やデータサイエンス、コンサル能力などを兼ね備えた人財を確保することへの取り組みは引き続き必要で、それは困難を極めるでしょう。しかし、不安や課題を補って余りあるだけの確固たる自信・勝算がコニカミノルタにはありました。


グローバルへの挑戦も可能にする 世界150カ国、200万顧客との絆

経営統合や創業事業からの撤退など、140余年という歴史の中でさまざまな変革をたどってきた当社は、大きな財産を手にしています。それは技術力や知名度だけでなく、これまで培ってきた世界中のクライアントとのつながりです。その数は欧州・米国を筆頭に全世界150カ国、実に200万顧客にも上ります。新しいサービスの浸透には不可欠となるネットワークがあるからこそ、大胆な挑戦ができたとも言えるでしょう。また、グローバルネットワークが広いということはつまり、海外進出への機会も豊富だということです。若手社員がチームを作り現地メンバーと共に、デジタルマニュファクチャリング分野やセキュリティー分野のビジネスをドイツで展開するチャレンジも進んでいます。年次問わず積極的な動きが活発に起こるのも、変化をいとわない当社の特徴なのかもしれません。
今後もクライアントとの信頼関係を維持・拡大していくためにはやはり、机上の空論ではなく、実際のクライアントの仕事場に入り込み、現場目線で課題への打開策を模索することが必要です。それも、営業やマーケッター、技術チームなどが連携してソリューションを行う形です。それこそ私たちが目指す、商品ではなくサービスを提供する者としての役割だと考えています。
ただしそこには前述の通り、人財への課題が生じることは必然で、私たちはそれを予見し、すでに直近の4年間で多様な業界・技術領域・世界各地域からそれぞれの分野で実績を上げてきた優秀な人財の採用に成功しています。既存社員同様、彼らも変化を求めるチャレンジマインドを備えており、それは創業以来最大の変革期を迎えている当社にとって最も必要な素養なのです。
コニカミノルタはこれから、さまざまなワークプレイスにおいて高付加価値サービスを提供し、顧客現場のワークフローを変革することで、労働力不足や環境問題、医療格差、セキュリティーなど世の中のあらゆる社会問題へ向けて挑戦を続けていきます。ICTサービスプロバイダーとして生まれ変わるコニカミノルタは面白い会社ですよ。

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