日本ヒューレット・パッカード
2021/9/17 更新女性が働き続けるのは当たり前
継続して「成長」し続けられる
1991年に新卒で同社へ入社。総務部にて文書管理システムの導入や全社規程管理を担当。94年に人事部へ異動し、新卒・中途採用を担当した後、2001年から社員の自律的キャリア形成を支援する推進活動に従事。2度の育休を取得、仕事と家庭を両立させながら障害者雇用支援や健康保険組合出向などを経て、現在はダイバーシティ推進と採用を兼務。社員のキャリア形成を支援している
I T業界の女性活躍推進
刺激と気づきが溢れる場を提供し、
女性社員の成長にコミットし続ける
HPEが日本でダイバーシティという言葉を使い、施策を打ち始めたのは1990年代前半からです。日本ではまだダイバーシティという言葉が認識されていませんでしたから、非常に先進的だったと思います。
また、創業者のデビッド・パッカードはこうも言いました。「人はみな良い仕事、創造的な仕事をしたいと思っていて、その環境におかれれば必ずそうするものだ」。
その言葉通り、HPEは長年、多様な人財にとって働きやすい、かつ「Admired place to work」(働きがいのある職場)を目指し、さまざまな取り組みを行ってきました。特に女性社員の活躍を支援する施策は多彩です。
例えば、将来のリーダー候補とされる女性社員を集めて交流を図る「異業種ビジネスリーダーシップ塾」を毎年開催しています。これはHPE だけでなく、同じ思いを持つ各業界のリーディングカンパニーと共に企画運営している点が特徴です。異業種かつ他社で活躍する女性同士がディスカッションや交流をし、さまざまなリーダーと巡り合い視座を高めることで、自分が目指すリーダー像が明らかになり、強くしなやかなリーダーシップが自発的に醸成されていきます。2019年からはこのリーダーシップ塾に加えて、すでにリーダー職に就く女性向けの「異業種合同女性リーダー研修」も実施しています。講義やディスカッションを通じて、リーダーや管理職ならではの今抱えている課題の共有や今後取り組みたいアクションプランを考える内容です。「会社や職種の壁を越えて、切磋琢磨し合える仲間とネットワーク構築ができた」と女性リーダーから好評でした。
もちろん、会社が主導するプログラムだけではありません。「Women at Work Japan(WAWJ)」は好例で、『一人一人の個性をチカラに』をビジョンに掲げて組織を横断して活動しているネットワークグループです。女性社員による自主運営活動なのですが、会社側も就業時間や会社の資源を利用することを認めており、役員がアドバイザーとし支援するなど、女性という属性を含め、多様な社員の成長にコミットしています。
他にもさまざまな取り組みをしていますが、いずれも単に「育休後も働こう」といった類いのものではありません。ライフイベントを経ても働ける環境であることは大前提。それ以上に、楽しくいきいきと働き、いくつになっても成長できること。会社や社会に貢献し続けられる社員を育てたいという思いが根底にあります。
当社を含めIT業界全体で女性比率の向上を目指しているのが現状ですが、こうした多様な活動を通じて、女性比率の増加や女性社員のプレゼンス向上を図っていきたいと思います。
2名の女性リーダーが立ち上げた「茶話会」では『弱い絆をつなげる』をテーマに多彩な企画を実施している
ダイバーシティ経営が
キャリアに与える効果
自己肯定を促し
成長意欲を高める
社員一人一人が持つ「違い」を個性として認め、なおかつそれをイノベーションの糧にしていける企業や組織は所属する社員の心理的安全性を高め、自己肯定感を育むことができる
自律的・自発的に
キャリアが描ける
ダイバーシティ経営のもと、自己肯定感を育んだ社員は、自身が思い描く理想のキャリアや自己実現に向けて能動的に行動できる。キャリアを自分で開拓できる集団が形成される
ライフイベントで
キャリアを断絶させない
結婚、出産、介護など、さまざまなライフイベントやライフスタイルと仕事を共存・両立させることができる。キャリアを止めず、継続できるため長期視点でキャリア形成が図れる