三菱重工業 2021/10/28 更新

一国の発展につながるプロジェクトに貢献する中で
自分自身も大きく成長し、次なるビジネスへ

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先輩社員22人、入社前後の仕事観の変化をたどる
私たちが働く理由

自分の志向にマッチした企業へ入社すると、仕事のパフォーマンスも上がりやすいもの。しかし自分が成し遂げたいこと、かなえたいことが一体何なのか、言語化しきれなかったり、入社してみないと分からないよ……と悩んだりする学生も多いだろう。そこで各企業の先輩たち22人に、「学生時代」「入社数年経ってから」「コロナ禍を経験した今」、それぞれの時期の「自分が働く理由」を聞いてみた。
自分自身の働く理由を考えると同時に、「仕事選び」の視点を養っていこう。

三菱重工エンジニアリング
コントラクト・エグゼキューション部
阿知羅 隼佑

2017年3月に大学を卒業、同年4月に三菱重工業に入社。化学プラント営業部に配属され、全社組織改正に伴い三菱重工エンジニアリングにて現職。その後、バングラデシュに同国最大規模の肥料製造プラントを建設するプロジェクトの一員となり、契約締結の業務に携わる。現在は、顧客やパートナー企業との各種折衝、現地プロジェクトオフィスの運営業務などを行っている

環境問題やエネルギー供給に関する課題がクローズアップされることになった21世紀には、いかに環境負荷の低い技術を開発し、社会実装していくかが重要視されています。私が三菱重工業に引かれた理由は、そうした現代の環境・エネルギー問題や各国の産業発展に、長年培ってきたモノづくりのノウハウを活かして直接アプローチできる企業だからです。同時に他国の産業政策の一端に関わる大規模プロジェクトに携われる点も魅力的でした。

入社1年目は志望していた化学プラント営業部に配属。翌年1月からは化学プラント・交通エンジニアリング事業を担う事業会社として設立された三菱重工エンジニアリングでプラントの受注・契約履行営業業務に従事することになりました。同年の秋には、バングラデシュに同国最大規模の肥料製造プラントを建設する「バングラデシュ肥料プロジェクト」が始動し、入社5年目の現在まで同プロジェクトに参画。現在は、現地事務所の税務会計や人事総務など運営業務に携わりつつ、お客さまやパートナー会社との契約交渉や折衝業務を担当。当社の手掛けるプラントや交通システムなどの大型プロジェクトでは、計画からプロジェクト遂行、製品納入後のアフターサービス・メンテナンスまで総合的かつ長期的なアプローチとなるため、完結するまでの数年間、私のように同じプロジェクトに身を置き、また海外プロジェクトの場合には長期間海外現地に駐在する社員も数多くいます。20年以降はコロナ禍ということもあり、横浜の本社からオンラインで現地スタッフとコミュニケーションを図りつつ、プラントの完成に向けて業務を遂行しています。

社外交渉から社内体制構築まで
プロジェクト成功のために

現在の私の仕事は、お客さまやパートナー企業と取り交わした契約書に基づいた協議折衝などの対外的な仕事から、現地事務所の立ち上げ、業務体制の整備などの社内の取り組みまで、多岐にわたります。これらは全てプロジェクトを成功裏に導く上で重要な仕事です。国最大規模の肥料製造プラントの建設計画は、農業大国バングラデシュにとって、今後の発展に大きく影響する重要なプロジェクトの一つ。国の未来を背負うお客さまと直接交渉する機会は、本プロジェクト発足から約3年がたった今もとても刺激的です。現地スタッフとは現在オンラインツールでのやりとりが主になっていますが、数千人規模の人々が関わる大型プロジェクトに携わっていると実感する場面も多く、やりがいにつながっています。

就職活動時に思い描いた産業発展に寄与する仕事に、今まさに携わることができています。今後は、より豊かな社会のため、環境・エネルギー問題に取り組む業務にも参与することが目標。近年特に高まる脱炭素の時流に乗り、三菱重工業が世界のリーディングカンパニーになっていけるよう、モノづくりだけにとどまらない持続性のあるビジネスを模索していきたいです。

「働く理由」はどう変わった?

入社

社会的意義を見いだせる
仕事がしたい

正直なところ大学入学当初は、「あくまで労働は生きるため、遊ぶための手段」といった程度にしか考えておらず、自分が意欲的に働いている姿をあまり想像したことがありませんでした。ですが、大学2年時のカナダ留学中に偶然「20世紀が残した課題」を概観する講義があり、20世紀の経済発展がもたらした負の側面について改めて学ぶ中で、環境・エネルギー・発展格差に関する大きな課題を解決する仕事に携わりたいという漠然とした思いを抱くようになりました。結果、私の就職活動の主軸となったのは、「豊かになった一方、負の側面を抱える21世紀で働く上で何をしたら自分は社会的意義を感じられるか」という点であり、そこで三菱重工のビジネスに強い関心を持ち始めました。いざ入社して実務に携わってみると、社内各所で多面的に環境問題やエネルギー課題にアプローチしており、産業発展・変革に資する仕事ができる面白い会社だと改めて感じています。

3年

新たな価値を生み出すため
自分自身も成長したい

入社3年目から、バングラデシュやパートナー企業の所在国と日本を行き来し、各種契約折衝や、現地労働法・税制・事務所登記の現地ルール調査など、若輩ながら現場でさまざまな経験を積む機会に恵まれましたが、これらの仕事に際しては、数多くの大型プロジェクトを経験してきた当社のノウハウや先人の教訓を大いに活用することができました。その中でふと、「ゆくゆくは先人の実績で仕事をさせてもらうのではなく、新たに今までにない価値を生み出す製品や仕組みをつくり出さないと面白くない」と感じ、ただ前例をなぞり、目の前の仕事をこなすだけでは、新たな社会の課題は解決できないと気が付いたのです。新たに価値を生み出す製品や仕組みをつくり出すには、足りない知識やビジネススキルがあり、それを認識し、身に付けていく必要があると痛感しました。それ以来、「自己成長のために働く」という新たな「働く理由」が自分の中に生まれたように思います。

現在

時代の要請に沿った
持続性のあるビジネスを

現在は23年頃のプラント完成に向け、日本および現地から円滑なプロジェクト遂行に注力しています。完成を心待ちにするお客さまや現地の方々を前に日々働く中で、「先方政府を含めお客さまにとって重要なこの事業を必ず成功させ、同国の産業発展に寄与したい」というのはもとより、「会社としても確実に利益を得て、次なる事業につなげていきたい」という思いが強くなりました。営利企業である以上、一定の利益を確保しなければ、どれだけ志と技術があっても継続して社会に貢献することはできません。バングラデシュでも、人口増加による環境問題に対する関心やクリーンなエネルギーへのニーズは高まっており、当社技術を活かせる事業の可能性は多くあります。今後は、まさに今変革期にある環境・エネルギーの分野において、モノを売るだけで完結しない、持続性のあるビジネスを探り、社会・お客さまのニーズに応えていける仕事をしていきたいと思っています。

会社のミッション

エンジニアリングとモノづくりを通じて
「快適な暮らし」と「豊かな社会」を創造する

「MOVE THE WORLD FORWARD」という当社のタグラインには、卓越したエンジニアリング力をはじめとしたモノづくりの総合力で、多くの国・地域と社会の発展に貢献したいという強い意志が込められています。近年はグローバルリーダーとして、SDGsの達成や脱炭素、デジタルトランスフォーメーションの推進にも取り組み、世界から注目を集めています。