2017/9/12 更新 「自分らしく働く」ということ

【朝日新聞社】新聞の枠にとらわれない発想で顧客のニーズに応え続ける

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「自分らしく働く」ということ
エクセレントカンパニーで活躍する、20代・30代のビジネス・プロフェッショナルたちの就活エピソードと入社後のキャリアをインタビュー。就職活動時、何を目指し、就職先となる1社を選択したのか? また、実際に入社後どんな仕事に携わって成長を遂げてきたのか? そして彼らが見いだした「自分らしく働く」ことの本当の意味に迫る。

株式会社朝日新聞社
メディアビジネス第3部
関口恵実さん

「知ることは、何かを考えるきっかけにつながる。情報発信を通じて、社会に影響を与える仕事がしたいと思ったんです」

 日に約630万部もの新聞を発行する朝日新聞社にて、メディアの広告枠を活用した広告企画の提案を手掛けるのが、関口恵実さんだ。高校時代を過ごしたアメリカで報道の世界に触れ、帰国後に大学の新聞学科に入った関口さんは情報を届ける仕事に興味を持ち、就職活動の第一歩として朝日新聞社のインターンシップに参加した。

「インターンシップ中に関わった社員の方々が、忙しい中でも各地域に足を運び、妥協せず仕事に向き合うひたむきな姿に憧れたのを覚えています。新聞社を内側から見て、記者職ではなく、情報を発信するビジネスの土台を支えるビジネス部門を志望しました」

 入社後、東京本社で広告の紙面編成業務を1年ほど経験した後、地元の名古屋で広告の企画営業としてのキャリアを歩み始める。ミッションは、朝日新聞に企業の広告を載せ、情報発信の一翼を担うこと。扱うのは全国的な知名度を誇るメディアだが、そのスタートは決して順風満帆ではなかった。

自分で一から考え企画する、企画提案の仕事の面白さ

「最初はアポイントすら頂けませんでした。影響力のある地元の新聞や他のメディアもある中で、ただ『朝日新聞に広告を載せませんか?』と言って回るだけではお客さまに響かないと痛感しました」

 競合ひしめく媒体の中から選んでもらうためには、クライアントのニーズを的確に捉え、かつ朝日新聞ならではの差別化ができる一歩踏み込んだ提案が不可欠。教育業界の担当だった関口さんは、朝日新聞の読者層が教育に高い意識を持っている点に着目し、とある学習塾の運営企業に対し、紙面の枠を超えた宣伝企画を持ちかけた。

「小さいお子さんをお持ちの保護者を対象とした、教育にまつわるシンポジウムを提案しました。主催者側の責任者としてシンポジウムを開催するのは、当時の私には初の試みでした」

 関口さんは、大学教授を招聘してシンポジウムを開き、「2020年大学入試改革に伴うこれからの教育」「子どもをグローバル人材に育てるために」など多彩な切り口でアプローチ。ターゲット層の参加者が多く集まり、入塾希望者が増加。イベントは無事成功した。

「当日、立ち会ったクライアントとその場で喜びを共有できたのが嬉しかったですね。紙面だけでは広告の成果は見えづらいですが、イベントだと反響が目に見える。紙面とリアルを連動させた広告の形に、新しい可能性を感じました」

 顧客のニーズに応えるため一から企画を考え形にし続ける。試行錯誤を重ねた3年間を経て、関口さんの活躍の舞台は東京へと移る。主な担当は、外資系情報通信・自動車メーカー。デジタルメディアの進展に合わせコミュニケーション手法の多様化が進む業界だ。
 クライアントニーズの変化を好機として捉えた関口さんは、グループ各社や他媒体との連携など、自由な発想を貫く。異動後に初めて提案が実った案件は電機メーカーのフラッグシップ製品発売のプロモーション。著名人を起用したプレミアムイベントを開催、後日複数のメディアで発信したのだった。

「プレッシャーも大きかったですが、世界中にファンがいるメーカーの新しい顔となる製品プロモーションの施策に選んでもらえたことは自信につながりました」

 社内では社会課題解決を目的とした新規部署も発足。新分野の事業開発が活発になっている。
「やりたいことは何でも挑戦できる会社です。今の仕事に限らずチャンスがあれば何でも挑戦していきたいですね」

PROFILE
せきぐち・えみ/上智大学文学部新聞学科卒業。父親の転勤により高校時代をアメリカで過ごす。授業で学んだ報道の世界に魅了され、「知るきっかけ」となる情報を届ける仕事に興味を持つ。2012年朝日新聞社に入社。営業として名古屋で約3年間を過ごした後、東京に異動し、情報通信・自動車業界担当の広告営業として活躍中

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