2017/11/1 更新 トップの決断

【野村證券 人事部長兼執行役員/日比野 勇志氏】個性と多様性を重視した組織作りで今まで以上の未来を創造する

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トップの決断
ビジネス環境の変化に柔軟に対応し、エクセレントカンパニーとして名を馳せる企業各社の経営トップインタビュー。逆境または好機のタイミングにどんな経営判断を下し、成長を続けてきたのか? その打ち手の数々から、各社が大事にする価値観、行動理念を探ってみよう。

野村證券株式会社
人事部長兼執行役員
日比野 勇志氏

創業来の「証券報国」の精神で常に豊かな社会の創造に貢献

 野村證券の設立は1925年。大阪野村銀行の証券部が独立して誕生しました。そしてその2年後には、早くもニューヨーク事務所を開設。90年を超える長い歴史を持ちながら、創業以来、進取の気性を受け継いできた会社であることがお分かりかと思います。

 近年で最もその姿勢を体現したのは、2008年のリーマンショックのときでした。世界的金融危機が引き起こされるなか、同社のアジア・パシフィック、欧州、中東のビジネスを人材ごと承継したのです。当時私は営業の最前線にいましたが、この経営判断は現場に希望を与えました。大混乱のなかで思い切った将来への投資を行い、私も心強く感じたのを覚えています。

 実際、この決断は会社が大きく変わるきっかけになりました。現在の人員構成は、グループ全体で日本約1万6900人、米州約2300人、欧州約3000人、アジア・オセアニア約6700人(2017年6月末時点)。社員の国籍は、70カ国以上に及びます。ダイバーシティが浸透し、人材とともに新しい知見やテクノロジーも入ってきました。クロスボーダー案件も増え、本格的なグローバルグループへの移行を果たすことになったのです。

顧客のニーズに寄り添い、 最適なアドバイスを提供

 ビジネスの舞台はグローバルに広がりましたが、共通するのは「すべてはお客さまのために」という考え方です。

 高度経済成長からバブル経済の崩壊、世界金融危機と、時代とともに経済環境は大きく様変わりし、お客さまのニーズも多様化しています。かつては、我々がお勧めする商品をお客さまにご案内する営業スタイルが主流でしたが、もはや画一的なソリューションでは真の顧客ニーズにお応えすることができません。

 日本には100年続く企業が3万社あると言われていますが、その中には地方の経済を担っている優良企業がたくさんあります。そうした企業の海外進出をサポートしたり、事業承継にあたって相続対策やM&Aのお手伝いをするなど、それぞれのお客さまが抱える個別の課題に向き合い、最適なご提案をするアプローチが近年は主流になりつつあります。

 この流れを推し進めるために、17年4月には20年ぶりに営業部門の組織変更を行いました。これまで全国を6地区に分け、エリアごとに執行役員が束ねていた地区制を廃止し、大幅に現場に権限を委譲したのです。各支店が独自の営業戦略を立案し、本部は必要に応じて情報の提供や人材の派遣などを行い、その実現をサポートする形です。

 経営の効率を考えれば本部が一律で管理する方が簡単ですが、「すべてはお客さまのために」を実現するためには、こうした新しい取り組みも積極的に推し進めます。当社には、変革を恐れず挑戦を続けていく風土があります。

高齢化社会の課題解決や、 先端技術の活用にも取り組む

 当社には、創業者二代目野村徳七が説いた「創業の精神」十カ条が今も語り継がれています。時代を超えてその志を共有していくために、17年8月、新たな企業理念を整備しました。「証券報国」という創業の精神を受け継ぎ、「豊かな社会の創造」こそ我々の社会的使命であると明言しています。

 すでに現在でも、次の時代を見据えた挑戦が始まっています。

 16年10月には慶應義塾大学と野村ホールディングスが共同で、「長寿・加齢が経済及び金融行動に与える影響(ファイナンシャル・ジェロントロジー)に関する研究」を立ち上げました。急激な少子高齢化が進むなか、豊かな老後のために高齢者の資産をいかに管理していくか、莫大な個人金融資産をいかに有効に運用していくのか、学際的な研究を進めています。

 また、専門の部署を設置して、最新テクノロジーの研究・活用も進めています。イノベーションを推進して社会課題の解決を図ることを目的に、16年からベンチャーとの共創プログラムもスタートしています。

 そして、こうした取り組みを体現していくのは、野村に集う一人一人の社員です。常に変化していくビジネスシーンで活躍し続けるために大切だと思う力が3つあります。

 それは、アンテナを高く張り巡らせ、敏感に情報をキャッチする力。アンテナに触れた情報を、逃さず拾い上げる好奇心。そして、興味を持ったことにもう一歩突っ込んでいく行動力。つまり「感じて、考えて、やってみる」の三拍子そろった人材が必要です。

 3つの力を備えた多様な人材が、それぞれの個性と特性を最大限に発揮して活躍できる土壌がここにはあり、それが会社の競争力の源泉になっていることは間違いありません。新たなチャレンジを恐れず、能動的にアクションを起こせる若い力に期待しています。

PROFILE
ひびの・ゆうじ/ 1991年、野村證券入社。新設されたばかりの戸塚支店に初の新人総合職として配属。郡山支店、本社投資情報部、柏支店を経て、2002年には調布支店の立ち上げメンバーとして配属。その後、米国ボストンの運用会社に半年間トレーニーとして派遣された後、ライフプランサービス部、渋谷支店を経て、商品企画部長、沼津支店長、営業企画部長を歴任。2017年4月より現職。営業畑で約20年にわたり築き上げてきたノウハウを発揮し、17年4月に行われた大規模な組織変更を牽引

【会社の沿革DIGEST】

●1925年 野村證券の誕生
現在は野村ホールディングスの100%子会社として、野村グループのコア業務である証券業務を担う
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●1927年 ニューヨーク出張所開設
設立から2年にしてニューヨーク出張所を開設。創業当時からグローバルな視点で拡大を促進
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●2008年 リーマン・ブラザーズ承継
経営破綻したリーマン・ブラザーズのアジア・パシフィック、欧州、中東のビジネスと人材を承継
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●2012年 中期経営目標発表
「アジアに立脚したグローバル金融サービス・グループ」を目指す方針と中期経営目標を策定
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●2017年 営業部門の組織変更
各顧客への最良の付加価値提供を目指して、従来の地区制を廃止し、顧客セグメントごとに担当役員を設置

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