2018/6/4 更新 世界を舞台にイノベーションを起こす仕事

【TECH TREND INTERVIEW/アビームコンサルティング】IoTで企業にイノベーションを起こし、産業界に新たなコアバリューを創造する

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【TECH TREND INTERVIEW】世界を舞台にイノベーションを起こす仕事
技術進化が加速度的に進む今、企業各社はさまざまなビジネス変革に着手している。世界市場に大きなインパクトを与えるべく、新たなビジネスやサービスの創出に挑戦している企業4社の取り組みを通して、今後、自身を大きくストレッチしてくれる可能性のあるビジネスフィールドを見いだしてみよう。

アビームコンサルティング株式会社
P&T Digital ビジネスユニット IoTセクター マネージャー
安藤有紀氏

大学時代は植物生理学を専攻。新卒で入社した大手百貨店で情報システム部門のシステムエンジニアを務めた後、2008年にアビームコンサルティングへ入社。約5年間にわたり、主に流通・小売業界を対象とした経営戦略・業務改革等のコンサルティングに従事。2015年、同社がデジタルトランスフォーメーションを強化する中で、現在のIoTセクターへ異動。IoT技術によって得られるデータ活用を通じ、企業の業務改革や事業開発を支援している

「IoTで一体何ができるの?」

ほんの2〜3年前、それが多くの日本企業の反応でした。当時のアビームのミッションは、「IoTで何ができるのか」を具体的に示し、クライアントの意識変革を推し進めていくところにありました。

ドイツでは2011年には「インダストリー4・0」というIoT活用の戦略プロジェクトを国が推進し、スタートしていましたが、日本は欧米から若干後れを取っていました。もちろん企業経営陣の間には危機感が広がっており、「IoTにせよ、AIにせよ、最新のデジタルテクノロジーを活用し、事業変革を行わなければならない。グローバル市場で生き残るための緊急かつ重要なテーマだ」ということが、十分に認識されていました。しかし、自分たちに「何が必要なのか」、デジタルテクノロジーで「何が可能になるのか」が見えにくい状況にありました。

そうした中、ICT(Informationand Communication Technology)によって協業を可能にし、日本の製造業のコアバリューを高めることを目指すI V I(Industrial ValueChain Initiative)という団体の取り組みで、実際の製造現場で実証実験を行うプロジェクトがスタート。サポートとしてアビームも参画し、大手設備メーカーであるA社と、製麺会社のB社による“製麺プロセスにおけるIoT活用の実証実験”を行いました。

データ活用による新たな発見が、付加価値サービスの創出を実現

設備メーカーのA社は製麺領域での高い技術が評価され、国内で圧倒的シェアを獲得しており、グローバルでも世界30カ国以上に製麺機器を輸出しているリーディングカンパニーです。設備納入後の運用ノウハウ提供やサポートまでを含めたトータルソリューションを整備し、自社製品の付加価値を高めていきたいと、さらなる成長を目指していました。

実証実験では、製造ラインの各所にセンサーを取り付け、データの収集を開始。設備の安定稼働と製品の品質の安定化を実現するため、データ分析を重ねていきました。

製麺の工程では小麦粉や水や油など、さまざまな素材・原料が用いられます。これらを混ぜて、こねて、延ばして、蒸して、というように複雑なプロセスを経て、麺は出来上がっていきます。

粉や水の投入量、温湿度、製造機械のその日の調子や稼働からの経過時間など、これらの要素の微妙な違いによって、同じ製麺機を用いても品質に差が出てしまうのですが、従来は麺作りの職人さんたちの経験や勘に頼っていました。そこに最新のテクノロジーを導入したことで、いくつもの新しい発見があったのです。

長年の勘やこだわり、職人の技には素晴らしい価値があると思います。しかし、そこにデジタルテクノロジーを取り入れることで、経験や勘だけに頼らずに一定水準の高品質な麺を作ることができる。そして、世界中で稼働する工場のサポートができる。その可能性の広がりに、参加していた私自身、興奮しましたし、A社のプロフェッショナルの皆さんも目を見張っていました。

この実証実験によって、A社が目指していた運用ノウハウを含めたソリューション提供も可能となることが証明されました。モノづくりで成功している企業が新たな事業の柱を得る、まさにビジネストランスフォーメーションをIoTによって実現できることを示す事例にもなったのです。

また、この実証実験には、多くの企業が参画していました。設備メーカーのA社と、製麺会社のB社が当初から当事者としてプロジェクトを推進していたのですが、そればかりではなく、センシング技術においては大手エレクトロニクス企業が関与し、データの収集・分析においては大手通信企業も参画。目標にしていた、「業界や領域を越えて企業同士が連携し、新たなビジネスを生み出す“Connected Enterprise”」の実現も果たすことができたのです。

産業界全体の変革を担う、“つなぎ役”という新たな使命

データ活用によってビジネスイノベーションを成し遂げるには、多様な専門性の集積が不可欠です。もちろん私をはじめ、アビームのメンバーにも最新のテクノロジーや業務の知見は求められますが、高度な専門性を持つ、さまざまな業界のプレーヤーを集め、シナジーを生み出すための“つなぎ役”になることも、これからのコンサルタントの使命の一つだと思います。

かつては、企業が持つデータは、その企業の経営課題を解決するためだけに活用していました。しかし今は、保有するデータを一企業の中だけで活用するのではなく、そのデータを活用すべき異業種の企業を見つけ出し、企業や業界の垣根を越えて連携し、新たなビジネスモデルを生み出すところまでコンサルタントに期待されています。

幅広い業界の企業と深く関わり、成果を上げてきたアビームだからこそ、このような期待に応え、日本の社会や産業界全体に関わる課題解決に最適な「つながり」を構築して、その成功事例を増やし、新たな可能性を切り拓いていくことができると考えています。

特にこれまで製造業では、開発現場のブラックボックス化が進んでいたこともあり、企業同士の有効なコラボレーションやアライアンスが進んでおらず、活用されていない膨大なデータが眠っています。

これからはアビームがICTやIoT、AIといったデジタルテクノロジーを媒介としながら、さまざまな強みを持つ企業同士を企業や業界の垣根を越えてつなぎ、日本の産業界の新たなコアバリューを創造していきます。

今まさに、グローバル市場における「モノづくり大国日本」の競争優位性を再発見するべく、デジタルテクノロジーの活用が本格化しています。その最前線に立ち、まだ誰も知らない新たな知見を得て、世界へ発信する役割を担っていることが、今この時代にコンサルタントをしている最大の醍醐味だと感じています。

取材・文/森川直樹 撮影/竹井俊晴

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