2017/11/1 更新 SAPジャパン

誰よりもお客さまに興味を持つ。それが課題解決の糸口となる

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「自分らしく働く」ということ
エクセレントカンパニーで活躍する、20代・30代のビジネス・プロフェッショナルたちの就活エピソードと入社後のキャリアをインタビュー。就職活動時、何を目指し、就職先となる1社を選択したのか? また、実際に入社後どんな仕事に携わって成長を遂げてきたのか? そして彼らが見いだした「自分らしく働く」ことの本当の意味に迫る。

SAPジャパン株式会社
プロセス産業統括本部 第一営業部 アカウントエグゼクティブ
村野 真里子さん

 学生時代から起業に興味を持ち、生の経営に触れてみたいと考えていた村野真里子さんは、グループ全体で世界190カ国以上、24万8500社以上のお客さまに製品とソリューションを提供しているSAPジャパンを活躍の舞台に選んだ。入社の決め手となったのは、基幹システムのリーディングカンパニーとして企業の中枢まで入り込み、経営者に直接提案する機会が多いことだったという。

 入社後、村野さんは化学・石油・素材産業マーケットの営業担当を任された。営業担当の役割は、管理・企画・営業など全部門を横断的に包括するシステムの改善計画から、ビジネス改善、新規サービスの企画立案まで、企業成長のためのソリューションを網羅的に提案する窓口となることであった。

 「最初の担当企業は、従業員数万人規模、売上1兆5000億円を超える化学系最大手企業。1990年代からお取引のあるお客さまで、しかも相手の役職も問わず営業担当1人で窓口を担うため、要望を伺うだけで精一杯でしたね」

 SAPジャパンでは、技術者やプリセールス、コンサルタントなどと常に数名のチームを組み営業活動を行うため、お客さまへの中長期的な企画提案書となるアカウントプランがチームの指針として不可欠。その作成こそ、営業のミッションであり、村野さんが最初につまずいたことでもあった。

 「計画を立てるために、お客さまの業態や課題の分析、グローバルでの成功例や競合他社の事例、最新技術の情報など網羅的に洗い出しました。それを経営計画に落とし込みましたが、お客さま以前に、社内チームからプランの合意が得られなかったんです」

 悩む村野さんに対する上司のアドバイスは、「お客さまのことをもっと知りなさい」という指摘だった。単にシステムや仕組みを理解しても、大勢の人が関わるビジネスを変える力は乏しい。誰を対象に製品を卸しているのか、部署間の承認フローなど詳細まで把握し、誰よりもお客さまのビジネスに理解がなければ、自分たちもお客さまも納得する提案は不可能だと、村野さんは痛感したという。

アナログな課題と向き合い、社内外の全員を巻き込む

 村野さんは、お客さまの業務理解を深めるため、財務や経営企画など20以上もの部署を毎日一つ一つ回り情報収集に努めた。

 「日頃から部門間の交渉が難航していることや、現場と管理職の見解の相違など、各部門で起きる個人単位の悩みまでヒアリングし、細かいサポートを心掛けました」

 お客さまの悩みやニーズをキャッチアップし、技術者やコンサルタントなど、チームの専門担当と適切なタイミングでつないでいった村野さん。お客さまの窓口として信頼され、次第に悩みを打ち明けられることも増えていった。

 村野さんは、社内外両方の各担当と調整を重ね、数カ月間かけて現場の声を反映したアカウントプランを完成させた。提案内容は、グローバルの情報を本社でリアルタイムに一括管理し、経営計画に活用するプラットフォームの創出。億単位の大規模システム開発が発生する事案だが、役員層の承認に時間はかからなかったという。

 「役員層へのプレゼン後も、すぐに各部署の担当者に感想を聞いて回りました。現場の中から経営課題を抽出し、お客さまと一緒に解決するためには、チームの誰よりもお客さまに興味を持ち、一挙手一投足にアンテナを張るくらいの情熱が営業には必要です」

 現在、IoTを活用した品質予測システムの企画提案も併行して手掛ける村野さんだが、今後はさらに経営課題に深く入り込みたいという。村野さんの情熱は、きっとお客さまに伝播していくだろう。

PROFILE
むらの・まりこ/2014年、日本大学商学部卒業後、同年4月にSAPジャパン入社。入社後1年間は、『SAP Academy』においてプレゼンから交渉方法、IT基礎用語の学習まで、テクニカルな研修を受講。SAP認定コンサルタントの資格を取得した後、15年4月、プロセス産業統括本部にて化学・石油・素材産業を担当。現在に至る

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